これから釣りを始める皆さんに、海でできる釣り10種類の基本的な知識を紹介していきます。
狙った魚を効率良く釣るには仕掛けを魚に合わせて変えていく必要があります。
釣れる時期や時間帯によって釣れる魚もちがうので、基本的な知識を身につけておけば季節や海に合わせた魚を楽しく釣って美味しくいただけます。
サビキ釣り
初心者が一番始めやすい釣りがサビキ釣りです。
魚影が濃い(魚が多い)ところでは、サビキ釣りでクーラーボックス一杯の魚を釣ることができます。
魚の活性が高い日には、メバルやカサゴ、チャリコなどの思わぬゲストも現れます。
ファミリーで手軽に始められるのが魅力です。
サビキ釣りセットとして、竿とリール、仕掛けがセットになった物が釣り具屋やインターネットで販売されているので、釣りを始めてみようと思う方は、そちらの購入をおすすめします。
3000円前後でエサ以外はすべて揃うので、初心者の方にはお得です。
釣り方
カゴの中に撒き餌となるアミエビを入れます。海に投入すると、アミエビが撒かれて周囲にいる魚を集めてくれます。集まった魚が、サビキ針についている皮をエサと思って食いつきます。
魚が回遊してくる時間帯もありますが、根気よくエサを撒き続けることで魚を集めて釣ることができます。
ポイント
魚が集まっている場合は、一匹かかったらすぐに巻きあげず、2~3匹かかるのを待ちましょう。
たくさん釣れた時用に、水汲みバケツなどを用意しておくと手返し良く釣りが楽しめます。
ちょい投げ釣り
サビキ釣りから始めた初心者が次に始めやすく楽しみやすい釣りがちょい投げ釣りです。
ちょい投げ釣りの特徴は、軽めのおもりを使用しているところで、投げやすく、変な方向に飛んだり、糸が切れたりする心配が少ないです。キスやカサゴなどを狙ってみたい人におすすめです。
釣り方
針に直接エサをつけます。
後は、狙ったところに軽く投げるだけで完了です。
そのまま竿を固定して置いて待っていてもいいですし、ゆっくり巻いて引き釣りをしても良いです。
ポイント
おすすめ度が星一つ下がっている理由は、根がかりと虫エサです。
仕掛けを底に落とすので、慣れるまでは根(海底)にかかることがあります。根がかりした時は、慌てず、竿を上下に振って根から外すようにしましょう。
虫エサは、頭をつぶして針先だけをだすように付けます。
虫エサが苦手な方は、オキアミや人工の虫エサを使用しましょう。
根魚狙い~ブラクリと胴突仕掛け~
根魚を狙う釣り方は、大きく分けると「胴付き仕掛け」と「穴釣り」の2種類あります。
使い分け方は、堤防や波止は胴突仕掛け、テトラポットは穴釣りです。
根魚は、目の前にエサを落としてあげることで、すぐにアタリが出て魚とのかけ引きが楽しめます。
アタリが出た時に、合わせるタイミング次第で針がかかるか外れるかドキドキワクワクできる釣りです。
釣り方
「胴付き仕掛け」は、糸の一番下におもりをつけてその上に針を2本つけるシンプルな仕掛けです。海底まで仕掛けを落として、糸を張った状態で待つだけです。
下に魚がいた場合は、すぐに食いついてくるのでブルブルッ!としたアタリも楽しめる釣りです。
何度か仕掛けを落としてアタリがない時は、エサか狙う場所を変えましょう。
「穴釣り~ブラクリ~」は、針の真上におもりがついています。
岩などに引っ掛かりにくく、穴の奥へと進んでいってくれるので、より深くに潜んでいる魚までキャッチすることができます。仕掛けを下へ落としていき、止まった時にアタリがなければ竿を振りましょう。穴が奥へと続いていると、また糸が出て仕掛けが奥へと進んでいきます。アタリがあったら合わせられるように心の準備もお忘れなく。
ポイント
根魚狙いは、魚が隠れやすい際やテトラポットの穴の中を狙うのが基本です。
そのため、短い竿が役に立ちます。リールに付ける糸は堤防やテトラポットに擦れて切れないように、ナイロンラインを使いましょう。
テトラポットの上を歩きながら穴(隠れ家)を探すので危険が伴います。滑りにくいシューズを必ず履いておきましょう。
天秤仕掛け~キス・カレイ~
「キス、カレイの天秤仕掛け」
夏の人気ターゲットのキス、冬場はカレイが狙える天秤仕掛けです。
重たいおもりを使って砂地の海底を探っていく釣りです。
夏場のキスは数が釣れるので、子供と行っても楽しめます。
仕掛けの写真
キス釣りの場合、針の数は多くすればするほど連続でかかる数もあがりますが、扱いが難しくなるので、慣れるまでは、2~3本針がおすすめです。
キス釣りの釣り方
エサを付けた仕掛けを遠投し、広範囲を探っていきます。
じっくりと置き竿にして待っていても良いのですが、釣果をあげたい場合は色々な場所を探ることです。
海底の様子を確認しながら巻いてきて、キスが好むかけあがりポイントなどを覚えておき、その付近を狙うと釣果アップにつながります。
カレイ釣りは、虫エサを長めに付けて置き竿で待ちましょう。
ガツンっ!としたアタリがあるので、キスとは違った楽しみ方ができます。
キス釣りのポイント
ブルブルと竿にアタリが出たら、すぐに仕掛けを回収せずに少し待つか、引き釣りでゆっくり巻いてきましょう。
群れで動くキスは、2匹3匹と連続でかかってくることが多いので。
カレイの時は軽く合わせを入れて、回収してきましょう。
太刀魚釣り
太刀魚釣りは、手軽に高級魚が狙えることから人気の釣りになっています。
日本全国、太刀魚が回遊する夏と秋の時期を外さなければ、釣りあげることができます。
夕方からの釣りになるので、ライトなどの準備が必要です。
太刀魚ウキ釣りの釣り方
ウキ止め、電気ウキ、ケミホタル、ワイヤーリーダー、針の順番につなぎ、海に投げ込みます。
電気ウキが沈むのを待ち、沈んだら太刀魚のアタリの合図です。
エサを軽くくわえているだけの時とガッツリ飲み込んでいる時があるんで、ウキの動きを見ながら糸ふけをとって慎重に合わせましょう。
この駆け引きが太刀魚釣りの楽しいところです。合わせた瞬間に、ずっしり重いとフッキング成功です。
太刀魚ウキ釣りのポイント
太刀魚は下からエサを食いあげてくるので、ワイヤーリーダーをつけていないと、鋭い歯でラインを切られてしまいます。
釣った後に針を外す時も注意が必要です。暴れて太刀魚の歯に当たると、指や手がスパッと切れてしまいます。
魚ばさみやタオル、ペンチを持参して、針を外すようにしましょう。
詳しい内容とテンヤ、ワインドについてもリンク先に載せています。
エギング
エギングは、手軽に始められる釣りとして人気が出ています。
釣って楽しく、食べて美味しいアオリイカを狙って、エギを片手に釣り場を回っているアングラーも多いです。
エギングの釣り方
エギを遠くに投げて、着底させる。糸ふけを取って竿を大きく上下に動かしてエギにアクションを加える(しゃくる)。
2~3回しゃくっては止めるを繰り返す。
エギが跳ね上がって、下に落ちていく(フォール)時にアオリイカが食いついて(抱いて)きます。
エギングのポイント
エギをしゃくる動きでどれだけイカにアピールできるかがポイントです。
そのためにもPEラインは必須です。
アオリイカの反応が無い場合は別のところへ移動しましょう。
ショアジギング
昔は、ジギングといったら船で沖までいって釣る釣り方でしたが、今はショアジギングといって陸からできるようになっています。
ベイトとなる小さな魚がいればどこでも行えて、大物を狙うことができるので釣れた時の快感は忘れられないものになります。
重たいジグを何投も投げ続けるので筋トレになります。
ショアジギングの釣り方
メタルジグを遠投し着底したら、ジグにアクションを加えるために竿を上下に振ります。
基本となる動きはワンピッチジャークと呼ばれる方法で、「竿を一回上げて、下げる時にリールを1回転巻く」方法です。
底から海面付近までアクションを加えながら巻き上げ、また底まで落とす、これを繰り返します。
アタリがあったら、ガッツリ合わせてフッキングさせましょう。
ルアーやジグヘッドは、メタルジグとは扱い方が違うので、詳しくはリンク先に載っています。
ショアジギングのポイント
ジグを魚のように動かし続けるのがポイントです。
魚がいそうな層を狙うために、水深がどれくらいあるかを知ることが大切です。ジグを投げてから底に落ちるまでの秒数をカウントしておくと、どの層を狙っているのかわかりやすくなります。
ふかせ釣り
ふかせ釣りと聞くと、グレやチヌを狙うイメージをお持ちの方も多いと思いますが、実は堤防付近にいる魚なら何でも狙える釣りなんです。
針とエサの重みだけで、海中を漂わせて魚を誘う釣りですが、最近では「ウキふかせ釣り」が主流になってきています。
ふかせ釣りの釣り方
撒き餌を投げて、潮の流れを確認します。
ポイントを決めて、数回撒き餌を投げ込みます。
ポイントに仕掛けを投げ込み、ウキの動きを見ながらアタリを待ちます。
アタリが出たら、しっかりと合わせてフッキグさせましょう。
ふかせ釣りのポイント
ポイント付近にエサ取りが多い場合は、別のところに撒き餌を投げて、エサ取りを別のところへ誘導しましょう。
ウキの沈み方で、魚の食いつき具合がわかるようになるまでは結構時間がかかります。
リンク先に、少ない道具で簡単に始められるふかせ釣りを紹介しています。
のませ・泳がせ釣り
青物やマダイ、ヒラメ、などの大型の魚に、小魚を飲み込ませて釣る方法です。
一般的に使われるエサは、生きたアジです。
エサとしてアジを購入して、大型の魚を狙う釣りです。
かかれば大物を釣りあげることができ、魚とのやり取りも楽しめる釣りです。
のませ・泳がせ釣りの釣り方
糸の一番先におもりをつけ、その上にのませようの針がくる仕掛けになります。(胴付き仕掛け)
アジを背掛けにして、海へと投げ込みます。底に着いたら糸ふけを取って、ある程度まで糸を張っておきましょう。
青物がかかったら、走り出すのでドラグを限界まで緩めておくか、ベールを起こして糸をフリーで出る状態にしておきましょう。
のませ釣りのポイント
活きたアジをつける時に、弱らせないために、手で直接触らないようにすること、もし触る場合は手を海水で冷やすことなどを忘れないようしましょう。アジが長持ちすると同時に活きの良さもし持続し、大型魚の食いつきも良くなります。
サビキ釣りで釣れた、アジやサバなどがあれば、問題なく使用できます。
タコ釣り
タコ釣りは、「タコエギやタコジグ」えお使ってたこを狙う釣りになります。
シーズンに入ると、たこが岸に寄ってくるので、釣り方さえ知っていてば、誰でも簡単に釣ることができます。朝マズメ、夕マズメ、夜釣りがメインになりますが、昼間でも狙い方を知っていれば、しっかりと釣れるのが魅力です。
タコの釣り方
タコ釣りは、たこの隠れる場所を狙う釣りです。
タコエギは、堤防や岸から少し投げて広範囲を狙う場合に使用します。
タコジグは、岸壁や堤防の継ぎ目を狙う時に使用します。
この2つを使い分けることで釣果に影響がでてきます。自分よくいくフィールドに合わせた釣り方をみつけましょう。
タコ釣りのポイント
タコ釣りは、たこがいる場所を探しながら釣る釣りです。一度釣れた場所は、タコが好む場所なので、何杯もいる可能性が高いです。何度も狙ってみましょう。
たこ釣りは、根がかりとの勝負です。できるだけラインを太くして根にかかった時に力負けせずに外せるように強度をアップさせておきましょう。
最後に、タコエギの工夫は近年どんどん増しています。自分好みにカスタムしつつスプレーでアジや匂いをつけたり、ラードやエサで寄せ付けたりと、アレンジで釣果アップを目指してください。
まとめ
海釣りといっても、狙う魚や楽しみ方によって、色々な釣法があります。
全部を極めるには相当な時間がかかりますが、自分が気なった釣りを試してみて、気に入ったらどんどん道具を揃えていくとさらに、楽しみが増えます。
まずは始めてみるのが、自分の釣りスタイルに合うかわかるので、持っている道具と予算に相談しながら色々始めてみてください。
きっと楽しい釣りライフが待っていますよ。