子供と接する中で、「この子は考えて行動してるのかな?」「大丈夫かな?」と心配する場面に出くわすことがあるかと思います。
ほとんどは、親が心配しすぎている場合が多いかと思いますが、その気づきから始めてみましょう。
考える力が身についていると、生活面では、何かトラブルが起きた時に、落ち着いて考え、行動することができます。
学習面では、一つのことを聞いて、そこから、以前に習ったことと結びつけたり、予想をたてたりすることができるようになります。
生活面と学習面のどちらをとっても、考える力が身についている方が良いですよね。
方法:紙に書きだして視覚化すること
1.紙に書きだす
2.言葉を広げたり、つなげたりする
3.考えをまとめる
上記の方法を詳しく解説していきます。
考える力をつける方法
順番に解説していきます。
手順1.紙に書きだす
まずは、テーマを決めましょう。今考えるべきことがあれば、それをテーマにしても構いませんが、身近な物を設定することをおすすめします。
「季節」「食べ物」「趣味」「習い事」「学校」なんでも構いません。
テーマに関連する言葉や行動、色などをどんどん紙に書いていきましょう。書く位置も、書きやすい場所から始めて大丈夫です。
まずは、紙に考えたことを書きだし、視覚化することが大切です。
手順2.言葉を広げたり、つなげたりする
紙に書きだし、視覚化できるようになってきたら、次はテーマの言葉から「広げる、つなげる」に移っていきます。
上記の写真のように、テーマの言葉から線を引き、つながりがある言葉を書いていきます。
さらにその言葉から広がったり、つながったりする言葉を書き込んでいきます。
すると、不思議なことに、テーマとは全く関係のない言葉も出てくると思います。
それでいいのです。考えるということは、自分の思っていることの範疇を超えた時に、広がっていきます。
これをどんどん繰り返して、紙を埋めていきましょう。全部うまらなくても大丈夫です。
言葉をつなげたり、広げたりしていると「元の言葉の意味や、使う場面は?」と考えるようになり、さらに、つながった言葉も同じように意味や場面を考えるようになります。
「言葉の意味や場面、使う状況」を考えることで、考えが深まっていきます。
小学校の高学年では、国語の時間に連想メモから、作文を書く練習をします。色々な方法で、連想メモを完成させていきますが、実際に作文を書く時に役立つのは、上記に書いた方法です。これについては、「3.考えをまとめる」で詳しく解説します。
家庭では、連想ゲームで楽しむこともおすすめします。
紙に書きだすのではなく、順番に言葉から連想できる物などを答えていくゲームです。意外なつながりがでてくると盛り上がると同時に、他者の考えを取り入れる機会になり、考えの幅が広がります。
実際に、作文指導を行う前には、小グループで連想ゲームを行って考えの幅を広げていました。
手順3.考えをまとめる
紙に書きだして視覚化を行う。言葉を線でつなげる。今までの行動が、ここで役に立ちます。
考えをまとめる時に、どのようにまとめたらいいのか、迷う子はとても多いです。
特に、完璧を求めすぎてしまい、スタートできない子が多くいます。
そこで、今までのメモが役に立ちます。
まず、目的は「誰かに伝える」にしましょう。人に伝わるようにまとめるには、相手の気持ちや状況などをしっかり読み取り、わかりやすくまとめなければなりません。
これこそが、考える力を高めてくれます。
メモを参考にまとめ、必要に応じて言葉や文章を付け加えることで、考えを深めることにつながります。メモした言葉を全部使おうとするのではなく、必要なことを相手に伝えるようにまとめていきましょう。
『例』テーマが「春」なら、春という季節が良い理由。春はテンションが上がる理由。など
初めのうちは時間がかかると思うので、一緒にまとめていきましょう。一緒にまとめることで、自分の考えと他者の考えの相違もわかるので、おすすめです。
最後に、考える力とは、少し離れるかもしれませんが、考えをまとめた後に、実際に誰かに伝える(アウトプット)こともおすすめします。
アウトプットすることで、自分の中に定着します。内容によっては、伝わったり伝わらなかったりします。すると「次はどういう風にまとめようか」とさらなる発展に期待ができます。
詳しくは、また別記事に書いていきます。
考える力は、大人になっても必要です。ぜひ、子供のうちから高めてあげてください。